両眼視の照準器システム
照準器の話をする際に「両眼視」という言葉が良く出ています。
【両眼視とは】
撮影をするときは右目(利き目)をファインダーから離すこと、顔を動かすことは良くありません。
例えば照準器をホットシューの上に設置すれば野鳥を探すときに一旦顔を上げなければなりません。
効率よく野鳥を探すためには、遊んでいる左目も使ってやるのが良いというアイデアです。
つまり左目の前に照準器を置いてあげれば良いのです。
そうすれば顔を動かさずにウインクしながらでも照準と映像を見ることができます。
両眼視用照準器システムがうまくいけば、まるで双眼鏡を見るように左右の画像が重なって見えます(完全両眼視)
ファインダーで見える画角は500㎜~1000㎜に拡大した狭い画角です。
人の目の10~20倍の大きさです。その分視野は狭くなり被写体を導入することが難しくなります。
照準器レンズはドットサイト(光源照射型)の場合は等倍ですから鳥の位置を見つけやすいのです。
照準器とカメラを同期させておけば
左目で野鳥を見つけ、右目にスイッチして拡大された映像をファインダーの中央に導入できるのです。
この間、1秒もない瞬間ですが、野鳥撮影の撮影チャンスは大きくなります。
毎日、超望遠カメラで修練しているプロでさえ照準器を採用する方がいらっしゃいます。
【照準器本体を装備する空間について】
どこにどうやって配置すれば良いかという話です。
顔が動かないほうが良いのですが、多少左右や斜めに動くぶんには問題ありません。
ドットサイト型の場合は後方5度ぐらいの芯ズレがあっても光点を見ることができます。
カメラ形状・身体的な差異があっても概ね左目の前にあれば使用できます。
カメラ操作の邪魔にならない位置で固定しやすい位置が答えとなります。
「レンズフードに装着」という手もありますが、なかなか上手くいきません。
現状での答えとしては左目前方10㎝程度の空間に位置すると良いと判断しています。
カメラボディーの左端前方にあまり撮影時に触らない空間があります。
ここに配置するのが良いといえます。
【照準器配置の手段】
※当社申請特許がありますが一般の方は気になさらないでください。
①ホットシューに固定し、左目前に配置する
当社の両眼視固定法です。照準器は逆さまに取りつきますが光学的に支障ありません。
機構が精密なのでコスト高になります。
②カメラネジ(カメラ下)に固定して配置する
(例)カメラネジでの取付
エツミさんのドットサイトブラケットなどの製品を使用して照準器を取り付けます。
割に大きく空間を占拠します。
固定高さ(ワッシャーを重ねるなど)調整やカメラネジ固定強度など配慮が必要です。
③雲台ロングシューなどに固定して前方に配置する
金属板を使って必要な空間に導きます。
④専用カメラブラケットの取付穴などを利用して配置する。
剛直に取付可能なので一考の余地ありです。
【照準器システム取付例】